木造住宅自体の耐用年数は22〜30年と言われております。
しかし
徹底した維持管理を行えば
30年はおろか生涯・100年先の次世代まで住み続けることは可能です!
住宅にとって30年は維持管理が行き届かず住み続けることが難しくなり解体・建て直しとなることが多い年月です。
しかし、絶対に住めなくなるという事ではなく今回までにご紹介する不具合部分に修理を施せば、問題なく快適な住まいを続けられることが出来ます。
今回は30年目に発生する修理・維持費のご説明と、生涯までに発生し得る維持管理費の総額をまとめてみました。
10年毎の維持修理サイクル
上下振れはありますが10年毎に決まった箇所を修理する流れが多いです。
よって10年間隔で概ねの修理・維持費は決まったものになります。
前回までにご紹介しました『10年目』と『20年目』の修理・維持費が発生し
さらに今回ご紹介する『30年目』に掛かる修理・維持費が10年毎に繰り返されると思って下さい。
つまり...
10年目に発生する費用は40年目に
20年目に発生する費用は50年目に
30年目に発生する費用は60年目に
・・・ ほぼ同額の修理・維持費が発生します。
それでは30年目では一体どうなってしまうのか見ていきましょう。
金額はざっくりとしたものです。
あくまでも目安として御覧下さい。
部位 | ※1 耐用年数(目安) | 不具合事例 | 修理方法 | 想定金額 |
白蟻防蟻 |
10年毎 |
10年〜15年毎に発生する維持管理費 (不具合・修理事項については以下ブログ記事参照)
|
約250,000円 | |
火災報知器 |
10年毎 |
約4000円 (設置数4箇所にて試算) |
||
キッチン(水栓部品) |
本体交換から10年 | 約30,000円 | ||
洗面台(水栓部品) |
本体交換から10年 | 約25,000円 | ||
浴室(水栓部品) | 本体交換から10年 | 約35,000円 | ||
便器(温水便座部品) |
本体交換から10年 |
約40,000円 | ||
外部配管 |
10年〜15年毎 |
約30,000円 | ||
給湯機(エコキュート) |
10年から15年毎 |
約360,000円 | ||
エアコン本体 | 約15年毎 |
約360,000円 (8畳型3台にて試算) |
||
網戸 | 約15年毎 | 約40,000円 | ||
インターフォン(子機) | 約15年毎 | 約25,000円 | ||
アルミサッシ |
約15年毎 | 約33,000円 | ||
屋根 | 25年〜30年 |
・瓦材等の割れや劣化に伴う防水機能の低下及び欠如 |
金属屋根葺きに全張替 ※足場工事費含め |
1,600,000円以上 ※延べ床40坪 総2階の住戸で試算 |
外壁 | 25年〜30年 |
・外壁材本体自体の経年劣化による表面割れ ・防水塗装剥がれ ・コケの繁殖 |
外壁材全張替 ※足場工事費含め |
2,000,000円以上 ※延べ床40坪 総2階の住戸で試算 |
バルコニー防水下地 | 約30年 | ・防水層の施工がされる防水下地自体の経年劣化による漏水 | 防水下地張替+防水塗装 | 約200,000円 |
内装 | 約30年 |
・経年に伴う壁紙の劣化 ・キズ・汚れ・割れ・隙間・剥がれ等 |
内装クロス全張替 |
900,000円以上 ※延べ床40坪 総2階の住戸で試算 |
玄関ドア本体 | 約30年 |
・吊元金具の故障 ・建具自体の反り等により扉が閉まらなくなる ・勢いよく閉まる ・開けたまま勝手に閉まる ・ドアと枠が干渉する |
玄関ドアの本体交換 既存ドアの処分 |
約300,000円 |
室内ドア本体 |
約30年 |
・建具自体の反り等により扉が閉まらなくなる ・開けたまま勝手に閉まる ・扉が上手く閉まらない ・枠と扉が干渉する |
建具の本体交換(扉・枠) 既存建具の処分 |
約800,000円以上 建具施工箇所約16箇所にて試算 |
照明器具本体 |
約30年 |
・商品自体の経年劣化 ・点灯しない ・センサーが反応しない等 |
照明器具の交換 既存照明器具の処分 |
約200,000円以上 |
※1 耐用年数...商材等の資産が利用に耐える年数、寿命のようなもの
※一般的な住宅事例を挙げております。新築時での仕様・グレード・使用頻度により金額が大きく異なることがあります。
(床暖房や太陽光等オプション品は除外)
※上記不具合事例は手入れ次第で症状の発生が前後する可能性がございます。
構造躯体以外はほとんど駄目になる!?
上記表の通り、30年目には内外部の目に見える箇所は全て駄目になると思って良いです。
その他今まで問題の無かった屋根が悲鳴を上げることが大きな特徴です。
・修理する上で一番の厄介者
一番の厄介者・・・それは屋根です。
理由として、今までの不具合事項は目視で発見、身を持って実感できるものが殆どでした。
しかし屋根は高所での劣化症状な為、一般の方が発見することは難しいです。
漏水した天井の染みなどを確認して初めて不具合に気付く事が多く修理のタイミングが読めない厄介な部位となります。
新築後、60年後に掛かる維持管理費総額は2000万円以上!?
今までご紹介しました10年〜30年の修理・維持費をまとめてみると...
10年目 約120万円
20年目 約390万円
30年目 約720万円
記事の冒頭でも説明しました通り [10年と40年] [20年と50年] [30年と60年]目は金額が、ほぼ同額な為10〜30年目の総額を2倍したものが60年間の維持管理費総額となります。
10年目120万円 + 20年目390万円 + 30年目720万円 =1230万円
1230万円 ×2 =2460万円
つきましては2460万円以上となり非常に高額なものとなります。
まとめ
生涯までに発生する維持・修理費いかがでしたでしょうか?
正直目を背けたくなるような金額です。。。
実際中古物件に興味のあるお客様にご説明した際にも「知らなかった」「もっと早く知りたかった」
「知りたくなかった(現実逃避)」といった声も多くありました。
しかし長期にわたり、快適な居住空間を得るには維持管理費は欠かせません。
これから新しい住まいをご検討の方は先を見据えた物件探しをお勧め致します。
この記事を見ていただいた方々に素敵な物件が見つかりますように♪
最後に
中古住宅の売買をご検討中の方は、申込後、契約前にホームインスペクションをしておきましょう。
住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。
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