・ハシゴを使って屋根に上るのはもう古い!? 変わりゆく点検事情
みなさんは屋根の点検と聞いて何を思い浮かべますか?
大体の人はヘルメットをかぶった人が屋根にハシゴをかけて上り、目視で確認をする姿を想像するかと思います。
大体こんな感じ
私も同じ光景を思い浮かべました。
しかし、近未来化する現代では屋根に上って点検する他に「ドローン」を使用した、全く新しい点検方法があります。
・ドローンって何?
ドローンとは、一時期ニュースでも大きく取り上げられることが多かったラジコン型の無人航空機の事を指します。
ただ操縦飛行するだけでなくカメラが内蔵されており、上空での写真撮影や録画なども可能となっております。
※1 会社で実際点検時に使用しているドローン写真
※2 ドローンに内蔵されているカメラ
そんなドローンを使用して屋根の点検業務を行う会社も増えています。
私たちの会社でもドローンを使って屋根点検を行う事が主流になりつつあります。
今回はドローンを使用した屋根点検事情に関して説明します!
ドローン点検のメリット・デメリット
ドローンを使用した屋根点検ではそれぞれ良い点と悪い点があります。
良い点
- 大屋根や急勾配な屋根等ハシゴを掛けて上れない箇所も確認できる。
- カメラが非常に高画質なため屋根材に使用される釘の錆まで確認可能。
- 屋根からの転落等も事故がなく安全に確認可能
カメラの画質については実際ドローン点検をしている時に依頼者から
「そんなラジコンみたいなので不具合が見つけられるの?」や「小さいカメラで詳細にみることができるの?」など
不安気な声をいだだく事があります。
しかし、点検後の報告書写真を見てカメラの高画質さに驚かれる方も多いです。
また建設業界で事故率3割以上を占める転落墜落事故の要因を無くすことが出来るため、非常に安全な点検方法と言えます。
悪い点
- 飛行機経路やその他の要因でドローンを飛ばせないエリアや飛ばす際の制限が多い。
- 操縦を誤り近隣住宅にキズを付けたり電線に絡まる可能性がある。
- 不具合を発見してもその場で応急処置できないことがある。
ドローンは空港周囲や飛行機の経路の他に上空150m以上や、住宅密集地や夜間の飛行禁止等非常に多くの制限があります。
位置情報を共有させて飛ばすので、規定を超える高さやエリア等では飛ばない機能が搭載されています。
さらに、国の重要な施設などの上空も飛行禁止エリアとなっており、もし違反すると罰則が科される場合があります。
住宅密集地などの制限エリアで飛ばす場合は、許認可制となっておりますので、ご注意ください。
ご自身で飛行させる際は「ドローン・飛行可能エリア」等で検索してあらかじめ事前知識を取り入れてから飛ばしましょう。
それではドローンを使用した屋根点検事情を見てみましょう!!
屋根点検では何を見てるの?
※国土交通省公式サイトより引用 >瓦屋根の各部の名称
・・・全然関係ないですけど「瓦」の各部名称多すぎますよね。
ちなみに「鬼瓦」の由来は要約すると、怖いものには怖いものをぶつける考え方として、古くから厄払いの意味合いがあるそうです。
話を戻しまして、
私達でドローン屋根点検を行う際は屋根以外も含め下の内容を主な要点として確認しています。
- 2階の外壁
- 2階の雨樋(軒樋に詰まりが無いか等)
- 後付け庇(ひさし)の上部
- 棟の番線の錆や番線切れの有無
- 瓦の割れ.ズレ
- 寄棟屋根の場合 谷部の劣化状況(サビ・穴あきしてないか・加工した瓦が落ちていないか。)の確認
- ※のし瓦(上図参照)のズレ
※のし瓦は種類があるいくつかの瓦材の中で特に雨水の影響を受けやすい為見落としがちですが、要確認事項となります。
少しずつ・・・
屋根はいきなり漏水するというより要所要所に少しずつ劣化事象と見受けられる症状が発生します。
例えば、風雪の影響で少しずつ瓦がズレ始めたり、雨水の排水機能を担う「谷部」がサビや変色などし、じわじわと悲鳴を上げていきます。
そのままにして置くと瓦が外れたり、谷部のサビ・変色している部分から漏水します。
総評・まとめ
ドローン点検で分かった不具合事例いかがでしたでしょうか?
家族を守り続けている屋根も見えていない箇所で大きな傷を負っている場合もあります。
また今から中古物件を検討している方も、内部の意匠や間取りだけでなく、外部や屋根にも目を配る大事さをこの記事を通して分かってもらえればと思います。
住み始めて早々雨漏りするなんて最悪ですからね・・・
最後に
中古住宅の売買をご検討中の方は、申込後、契約前にホームインスペクションをしておきましょう。
住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。
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