『ホームインスペクション』という言葉
このブログでは なぜ『ホームインスペクション』をするのか、改めて解説していきます。
『ホームインスペクション』という言葉の意味
正式名称でいうと『既存住宅状況調査』のことで、『ホームインスペクション』または『インスペクション』とも言います。
これらの言葉はまだ聞いたことがない、知らない人が多いかもしれません。
民間団体の意識調査によると、売主・買主の『ホームインスペクション』認知は3割以下と低い状態です。
ですが、知っていたらやりたいと思っている人が6割を超える結果になっています。
半数以上の人が、もし知っていたら『インスペクション』をしたいということです。
でも、知らないからできない、やっていない というのが現状です。
『ホームインスペクション』をする理由とは?
ではなぜ建物の検査をするのでしょう?
それにはいくつかの理由があります。
①国の住宅政策からわかる『ホームインスペクション』をする理由
日本の住宅ストック戸数は 2018年度時点で、総世帯数5,400万世帯に対し、約840万戸上回る、6,240万戸となっています。そのうち、売却用や賃貸用、二次的住宅に該当しない空き家の割合は、2013年時点の318万戸より30万戸増加してきています。空き家問題は日本の大きな課題です。
そんな時代のニーズに合わせて 脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と 良質な住宅ストックの形成を目指し、2006年の住生活基本計画でそれまでの新築重視の政策から、住宅ストック重視へと大きく方向転換しました。
建物を壊して新築を建てるといった スクラップ&ビルドの時代から、安心・安全な住宅をストックして循環させ、資産として次の時代へ継承させていく時代へ変わろうとしており、日本の住宅は『量』から『質』へ変換しようとしています。
(既存住宅状況調査技術者 講習テキスト引用)
そうなると、良質な住宅の見極めが必要となってきます。
その役割を担うのが『ホームインスペクター(建築士/既存住宅状況調査士)』であり、その検査を『ホームインスペクション』、『インスペクション』といいます。
※ここでは『ホームインスペクション』と呼びます。
そういった良質な住宅ストック形成のためには、ホームインスペクションが必要です。
②『ホームインスペクション』の説明が義務化されたこと
そんな背景で、2018年4月より、不動産業者(宅建業者)が既存住宅(中古住宅)の売買を仲介する時に、既存住宅(中古住宅)を売買するお客様に対して『建物状況調査(ホームインスペクション)』制度の説明を行い、要望に応じて紹介や斡旋を行うことが義務化されました。
不動産売買時に不動産業者(宅建業者)が『ホームインスペクション』を知らなかった人に内容を説明して斡旋するので、9割を超える人が『ホームインスペクション』を実施するようです。
③検査項目からわかる『ホームインスペクション』を行う理由
ホームインスペクションでの検査項目は、
- 耐震基準(耐震性を確認できる書類の有無のみ)
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水侵入防止
- 給排水管路
となります。
検査は目視、打診、触診、計測等により行います。
これらの調査を行うと、構造や雨漏りなどの建物の致命的な損傷に気づくことができます。
『ホームインスペクション』をすると何がわかる?!
なぜ『ホームインスペクション』をおすすめするかというと、調査をする価値があるからです。
建物の状況がわかる
ホームインスペクションをすると、建物の劣化状況や欠陥の有無などがわかります。専門家(建築士/既存住宅状況調査士)の調査で、住んでいて気付かなかった部分や、一見わからない劣化や欠陥まで把握することができます。
売買後に発生するトラブルを回避できる
調査をした内容は調査結果報告書にまとめます。写真で状況を残しておきますので、後々トラブルが発生した時に状況がわかり、トラブルを回避できる可能性があります。
安心して既存住宅を販売したり、購入することができる
既存物件がホームインスペクションしてあるということで、
売主様側 ⇒ 自信をもって販売できます。
買主様側 ⇒ 安心して購入することができます。
どちらも安心です。
また、瑕疵担保責任保険(瑕疵保険)に加入することもできます。
※ただし、木造で新耐震基準に適合している物件かつ是正箇所がない場合に限ります
瑕疵というのは、本来持っている性能や品質を欠くことをいい、隠れた瑕疵が見つかった時に必要となる補修費用などの経済的な負担をカバーするのが瑕疵保険です。
実際に『ホームインスペクション』を依頼する前に知っておいてほしいこと
ホームインスペクションを誰が依頼するのか?
誰でも依頼することができます。
■買い主
購入する中古物件が決めようと思って、先にホームインスペクションを依頼して状況を調べる
購入しようか迷っている中古物件の判断材料として、ホームインスペクションを依頼する
■売り主
販売前にホームインスペクションをして状況を確認してから売り出す
■不動産業者
ホームインスペクションの説明をしたお客様より依頼を受けたので依頼する
■上記以外
今暮らしている住居がどのような状況か気になっているのでホームインスペクションを依頼する
相続で譲り受けた住居がどのような状態か確認のためにホームインスペクションを依頼する
などと、様々な事情があると思います。
ホームインスペクションは、専門家が客観的に中立性を確保して、関連法令に遵守して実施します。
『ホームインスペクション』にかかる費用
住まいるオスカーの金額設定はこちらをご確認ください。
中古一戸建て ホームインスペクション(住宅診断) - 富山県内対応|住まいるオスカーホームインスペクションガイド (inspection-guide.com)
『ホームインスペクション』を依頼するときの注意点
実は、ホームインスペクションの調査結果報告書には 有効期限があり、調査を実施してから1年を経過するとインスペクションは無効になってしまいます。
ですから、先走って依頼してしまうのではなく、いつ依頼すると合理的かをよく考えてご依頼ください。
最後に
住まいるオスカーでは、ホームインスペクションの他、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。
ご利用希望の方は、①フリーダイヤル、②お問合せフォーム、③LINEでお気軽にお問合せください。
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