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空き家を相続した場合の対策(維持管理・売却・賃貸・解体)

前回は空き家を長期間所持することの危険性についてご紹介しました。

↓前回の記事はコチラ↓

>空き家を長期間所持することの危険性

 

 

では実際に空き家を相続する事になった場合どう動けばよいのか?

何か空き家に関する支援や補助金はないのか?

 

 

今回は空き家を相続した場合の対策方法についてご紹介します。

 

空き家を相続した後の行動

維持管理・売却・賃貸・解体

空き家所有者の起こせる行動はこの4つです。

この4つの項目を一部支援制度を交えてご説明します。

 

◆維持管理

とりあえず現状維持として管理をしていこうと考えられる方は多いです。

しかし、空き家の維持管理は想像よりも非常に大変です

建物の維持修繕・庭木のせん定・雑草処理など、やる事いっぱいです!! 

 

以前の記事でも紹介した通り、放っておくと特定空き家に区分される恐れもある為、ご注意ください。

 

過去記事>地方で増加している特定空き家とは?

◆売却・賃貸

売却や賃貸を検討の方は、ひとまず身近の信頼できる不動産会社に相談し、査定見積もりをしてもらいましょう。

建物は時間が経過する毎に価値は低下していきます。

思い立ったらすぐ行動しましょう。

 

注意事項として空き家売却の際、どこに雨漏れや劣化事象があるか素人目では判断できない箇所も多い為、ホームインスペクションを依頼する事を推奨します。

 

詳細につきましては下記の記事をご覧ください。

 

過去記事>ホームインスペクションとは

 

また、相続での空き家取得の場合は条件によりますが空き家の売却後の、譲渡所得から最大3000万まで控除することが出来ます。

国税庁公式サイトより一部抜粋 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

空き家バンクへの登録

売却・賃貸をお考えの方は、空き家バンクへの登録を推奨します。

登録することで、移住を検討している他県の方々にもPRする事が出来ます。

購入者側は地域の自治体支援制度を受けられることもある為

早期売却が見込めるかもしれません!

 

詳しくは検索サイトにて「空き家バンク」検索してみてください!

◆解体

建物の状態が悪い、維持管理を続ける自信が無い場合は、建物の全解体を依頼する事も対策の1つと言えます。

 

また、空き家の解体時も地域により異なりますが補助金が出る場合があります

 

ちなみに富山県富山市では、解体後にポケットパーク、コミュニティガーデン、鉄道やバスの待合所として有効活用する場合で対象経費の4/5(上限160万)が補助されます。(条件有)

 

引用先>富山市公式ウェブサイトより

 

戸建て木造住宅の平均解体費は大体150~200万円ほどの為、富山市で空き家解体を検討の方の場合、自治体や自治会に相談してみると良いです。

 

一転注意なのは、解体して更地になると、住宅用地の特例が適用外となる、土地を売却されるまでの間に支払う固定資産税が最大6倍の金額になる事です。

 

解体と同時に早めの売却計画もしておきましょう。

地方によって支援制度が違うの!?

上記説明の中でも地方や地域という言葉を多用しましたが、その通りです。

支援制度や補助金関係は地域によって金額も条件も全く異なります

 

隣の地域では受けられるのに... ...なんてことも良くあります。

どのような支援があるのか各自治体に問い合わせてみましょう。

 

 

相続放棄の場合は要注意!!

そもそも相続の場合空き家を相続せず相続放棄すれば何もしなくて良いのでは??と思った方

残念ながらそう都合よくいきません。

 

民法では「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続管理を始める事ができるまで自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の継続しなければならない。」(民法第940条第一項)

と定められております。

 

砕いて説明すると、誰も相続しなかったら次に相続管理できる人が見つかるまで相続放棄した人が自分の家だと思って最低限管理しなさい

 

と、いう事です。

明確な相続相手がいない場合、相続放棄は推奨しません。


・まとめ

今回は空き家対策に関して紹介しました。

いかがでしたでしょうか?

 

筆者もこの記事を作成する上で空き家に関する売却・賃貸・維持管理や支援制度について色々調べましたが、どうも空き家所有者に対する支援が少ないように感じました。

 

将来の対策案として2030年までに掲げる国際目標であるSDGZの内「SDGZ.11住み続けられる町づくりを」にて今回紹介した空き家対策も持続可能な開発目標の一つとして脚光を浴びております。

 

これを機に空き家所有者が受けられる支援が増えるといいですね!

 

筆者としては住まない空き家を即解体よりも状態を良くして別の方に住んでもらえるような循環型住み替え社会が日本でも強く根付いてくれることを望みます。 


注)本記事は2021年8月時点での内容になっております。

  最新情報は各省庁や自治体のHPにてご確認いただきますようお願い致します。

 

 


最後に

中古住宅の売買をご検討中の方は、申込後、契約前にホームインスペクションをしておきましょう。

 

住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。

ご利用希望の方は、メールにてお問合せください。

 

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