築20年以上経過した中古物件では、多くの浴室で劣化や痛みが出始めるころです。タイル風呂では、ひび割れや隙間が発生し、バスタブは退色していることがほとんどです。システムバスでも、コーキングの切れ、カビなどの劣化が出ているかもしれません。
築20年以上経過していれば、リフォームを実施し快適な浴室にすることも検討が必要です。
そこで今回は、一戸建ての中古住宅の購入者向けに、お風呂をユニットバスにリフォームする費用の相場や、リフォームする際のチェックポイントをご紹介していきます。
浴室リフォームの費用と相場
中古物件の浴室をユニットバスにリフォームするにはいくつかの方法があります。大きく分けてタイル風呂からシステムバスへ変更する場合と、システムバスからシステムバスへ変更する場合です。
多くのリフォーム店、工務店ではパッケージという価格表示をしております。材料費+工事費込みの表記なので、わかりやすくなっております。しかし基本工事に含まれていない工事や、設備でオプションを採用した場合は、追加費用が掛かります。
タイル風呂からリフォームする場合
大きさが1坪タイプ(1.82m×1.82m)でリフォームする場合の価格帯は、70万~100万円が相場です。タイル風呂の場合、解体工事費用が高く、作業時間も1日~2日かかります。また新しくシステムバスを設置する場合は、下地土間コンクリートの打設工事が必要となります。トータルの工事期間も7日~10日が必要です。タイル風呂リフォームのよくあるケースとしては、解体してみると白蟻の被害により土台や柱は腐っている場合です。追加工事として白蟻の駆除や土台や柱の入れ替えが必要になります。また、配管なども同様に想定外以上にやり替えが必要な場合があります。リフォームは、途中で内容が変更となったり、追加工事が発生するケースがあるので予備費用を確保しておきましょう。
一般的な工事費用の内訳
- 養生費
- タイル風呂解体処分費
- 配管工事費
- 電気工事費
- 土間コンクリート費用
- 木工事費
- 内装工事費
- クリーニング費
- 建材費用
- システムバス材料費+組立費
- 諸経費
- 消費税
システムバスからリフォームする場合
大きさが1坪タイプ(1.82×1.82)でリフォームする場合の価格帯は、50万~80万円が相場です。システムバスの場合、解体工事の作業時間も短いため、費用も安くなる傾向にあります。既存の下地土間コンクリートもほぼ再利用可能なため、全体の工事期間も4日~7日と短期間で工事が可能です。既存がシステムバスの場合も、白蟻や水漏れのリスクはあるので、追加費用等の予備費用はみておきましょう。
一般的な工事費用の内訳
- 養生費
- システムバス解体処分費
- 配管工事費
- 電気工事費
- 木工事費
- 内装工事費
- クリーニング費
- 建材費用
- システムバス材料費+組立費
- 諸経費
- 消費税
人気のシステムバス
人気のメーカーは、TOTOのサザナやLIXILのアライズです。サザナの特徴は足元が冷たくなく、滑りにくい床の仕様となっており、清潔感のあるシステムバスです。アライズは、お掃除のしやすさや、汚れのつくにくい商品となっており、長期間快適に使用できます。
それぞれグレードにより価格が異なります。断熱仕様にしたり、オプションで手すりや暖房換気扇などの取付が可能です。
こちらからメーカーサイトへ移動できます。
浴室リフォームの事前チェックポイント
浴室リフォームのポイントは、リフォーム後にどのようにお風呂を使用するかを事前に考えることです。高齢者にやさしいバリアフリー対応としたいのか、夜遅く帰ってきてもお湯が冷めにくい断熱対応とするのか、色々です。自身の要望を業者に正確に伝えた上で見積を取りましょう。
事前に検討することリスト
- システムバスの大きさ(そのまま・拡張・縮小)
- 断熱性(バスタブ・天井・壁・床)
- バリアフリー(洗面所との段差、バスタブの深さ・手摺・引き戸)
- 清掃性(壁・床・カウンター・水栓・バスタブ)
- デザイン性
- アフターメンテナス
- 給湯器の種類(フルオート循環・給湯専用落とし込み)
- オプション品(暖房換気乾燥機・TV)
最後に
住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。
ご利用希望の方は、メールにてお問合せください。
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この記事を書いた人
加賀谷 貴志(かがたに たかし)
【資格一覧】
- 二級建築士
- 既存住宅状況検査技術者
富山県を中心に住宅診断士(インスペクター)として活動しております。インスペクションの制度が世の中に広まるよう情報発信を行います。
【活動実績報告】
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