中古住宅購入後、引っ越しや光熱費の支払い変更手続きといった購入者側で、細かな手配がいくつもあります。
今回は、中古住宅購入検討者様向けに住宅購入からガスが使用できるまでの流れと、購入前に知っておいてほしい家庭用のガス知識をご紹介します。
水道契約については下記の記事をご覧ください。
電気契約については下記の記事をご覧ください。
ガス契約説明の前に・・・
ガス契約は購入する住宅で使用されていた家庭用ガスの種類によって方法が異なります。
大きく分けて2種類あり、まずはそれぞれのガスについて簡単に説明します。
都市ガス
メタンが主成分の液化天然ガス
道路下のガス導管を通じて各家庭に供給されます。
ガス導管が通っているエリア内の地域に限定されます。
空気より軽い為、ガス漏れした場合は天井付近に溜まりやすい
プロパンガス(LPガス)
プロパンやブタンが主成分の液化石油ガス
ガス管が通っていないエリアや築年数の古い住宅、
その他マンションや工場に利用されることが多い
プロパンガスでも個別プロパンと集中プロパンに区分され、
個別プロパンはLPガスの入ったボンベを事業者が各家庭に配送します。
集中プロパンは1箇所にまとめてLPガスを貯蔵し、マンションや工場、住宅が密集する団地向けに配給されます。
空気より重い為ガス漏れした場合は足元に溜まりやすい
中古住宅を見学した際に、外部にボンベ管が置いてあればプロパンガスです。ボンベ管がなくガスメーターのみの場合が、集中プロパンまたは都市ガスです。
種類も性質も異なるガスですが、同じガス機器を使用した場合では火力は変わりません。
LPガスの方が都市ガスよりも同じ体積で約2倍の熱量を放出しますが、ガス機器内で制御されるようです。
ちなみにどちらのガスにも当てはまるガス特融のあの匂いですが、本来ガス自体は無色無臭らしくガス漏れが発生した際に分かりやすいようあえて香りを付けているそうです。
料金比較目安
種類 | 平均/月 | 平均/年間 |
都市ガス(東京ガス) | 3,669円 | 44,028円 |
プロパンガス | 6,747円 | 80,967円 |
参照:東京ガスサイトより
都市ガスとプロパンガスでは2倍近く金額が異なります。
都市ガスは道路下にある施工済みの導管から家庭にガスを供給できるため、必要経費が掛からず料金も安くなります。
相対してプロパンガスは、ガスを供給する為に専門業者が運送して、各家庭のボンベを都度取り換える手間などもある為料金が高くなります。
また、地域により料金メニューが異なります。原料費調整制度により毎月、従量料金が変更になり、上記価格と異なります。
プロパンガスから都市ガスへの変更
中古住宅購入検討中の物件がプロパンガスであった場合は、一度その地域に都市ガスの導管が建物前の道路までに埋設されているか確認の上プロパンから都市ガスに変更する事も一つの手段です。
変更する場合は道路から宅内へのガス管引き込み工事や、ガス機器に接続し直す工事を含めて高額な費用が掛かる場合があります。
高額な都市ガスの工事費用ですが、長い目で見ると割安となります。
中古住宅購入からガス使用までの流れ
都市ガスの場合
内容は水道や電気契約と同じで前所有者から名義変更を行う為、使用ガス会社に連絡します。
(地域ごとに管轄のガス会社が決まっております。)
その後ガス開栓希望日を入居日に合わせてもらえば完了です。
※ガス開栓時にはガス機器の試運転等も必要な為、購入者の同席が必要です。
プロパンガスの場合
プロパンガスの契約は購入者が自由にガス会社を選べます。
住宅購入後不動産業者から紹介されるガス会社にするも、知人の紹介でガス会社を選ぶも自由になります。
決定したガス会社に連絡後、料金プラン等の打ち合わせを行い
契約します。
契約後ガス会社負担でボンベ管の取替えが行われます。
ガス機器の試運転を行い使用方法の説明を受け、ガスの使用が可能になります。
「別談」ガスメーター(マイコンメーター)機能について
ガスメーターは都市ガスとプロパンガス共に形は違いますが、機能は同じになります。(右写真は都市ガスメーター)
パイロットランプ・・・ガス管に異常がある場合に赤く点滅
復帰ボタン ・・・ガス漏れ時や震度5以上の地震発生後
にガスが自動で遮断する為、復帰させる
ためのボタン
表示メーター ・・・ガスの使用量が立米とリットルの単位
で表示される
ガス栓 ・・・ガス栓の大元
横が閉栓・縦が開栓
復帰ボタンは、ただ押すだけでは復帰されません。
全てのガス機器の元栓を閉めた後に復帰ボタンを長押しする必要があります。
(各県のメーターにより復帰方法が異なる場合がある為、復帰させることになった場合はガス会社に連絡しましょう。)
まとめ
今回はガスの契約方法と家庭用ガスに関してご紹介しました。
如何でしたでしょうか?
築年数の古いお家の購入を検討している場合、経年劣化の影響でガス機器の故障やガス管の損傷によりガス開栓直後にガス漏れが発生する危険性があります。部分修繕するにしても想定外の出費を強いられる恐れがあります。
購入前にはご自身で確認するか、第三者機関で調査を行うホームインスペクションで表面上分かりにくいガス機器の不具合が無いか調べてもらう事をおすすめします。
ホームインスペクションについては過去の記事をご参照下さい。
過去記事→ >ホームインスペクションとは
最後に
住まいるオスカーでは、中古住宅売買時のサービスとして多くのメニューを用意しております。補助金のご相談も承ります。
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